【2026年】障害者施設の業務システムおすすめ13選!事業種別・規模別で徹底比較

障害者施設の運営に欠かせない、利用実績の記録や国保連への請求業務。紙やExcelでの管理を続けていると、転記ミスや残業の増加、法改正への対応漏れなど、現場と事務の両方に大きな負担がのしかかります。こうした課題を解決するのが「業務システム」です。

ただし、障害者施設向けの業務システムは数多くあり、グループホームに特化したものから訪問系・通所系、障害福祉全般に対応する大型システムまで多種多様。「結局どれを選べばよいのかわからない」と頭を抱えている運営者の方も多いのではないでしょうか。

本記事では、2026年最新版として、事業種別・規模別に厳選した13の業務システムを徹底比較。月額費用や得意領域、無料試用の有無まで一覧でまとめ、それぞれの強みもわかりやすく解説します。新規開業をお考えの方も、既存システムの入れ替えを検討中の方も、自施設にぴったり合うシステム選びの参考にご活用ください。

この記事で分かること

Q1. 障害者施設におすすめの業務システムはどれ?
A. 事業種別で選ぶのが基本です。グループホームなら「ケア・オール」「かべなしクラウド」、就労支援なら「ポチパス」「HUG」、訪問系なら「介舟ファミリー」「楽すけ」、障害福祉全般なら「ノウビー」「ほのぼのmore」が代表的な選択肢となります。

Q2. 業務システムの費用相場はどれくらい?
A. 月額1万円〜3万円が中心です。初期費用0円のクラウド型が増えており、導入ハードルは下がっています。IT導入補助金を活用すれば最大50〜75%のコスト削減も可能。買い切り型は法改正対応で別途費用が発生する点には注意しましょう。

Q3. 自施設の規模に合うシステムはどう選ぶ?
A. 小規模(30名以下)は低コスト・最低限機能のシステム、中規模(31〜100名)は複数拠点管理や勤怠・給与計算まで含む高機能型が向いています。事業種別と規模をかけ合わせて、必要な機能の範囲を見極めることが選定の鍵です。


目次

障害者施設のおすすめ業務システム

まずは本記事で紹介する13のおすすめ業務システムを、一覧表で確認していきましょう。それぞれのシステムには得意とする事業領域があり、月額費用や無料試用の有無も異なります。自施設のサービス内容や予算感と照らし合わせながら、気になるサービスをチェックしてみてください。

サービス名主な得意領域月額費用無料試行
ケア・オールグループホーム要問合せあり
かべなしクラウドグループホーム・就労B型・放デイ10,780円〜要問合せ
しょーあっぷグループホーム利用者×1,100円1ヶ月無料
カイポケ放デイ・児発・訪問介護15,000円〜要問合せ
LITALICO発達ナビ for BUSINESS放デイ・児発要問合せ要問合せ
HUG放デイ・児発・就労33,000円〜要問合せ
ポチパス就労支援5,000円〜要問合せ
楽すけ訪問系年45,600円要問合せ
介舟ファミリー訪問・通所兼業16,500円〜要問合せ
ケアマザー居宅介護・重度訪問介護要問合せ60日無料
ノウビー(knowbe)障害福祉全般要問合せ要問合せ
ほのぼのmore障害福祉全般要問合せ要問合せ
ワイズマン障害福祉全般要問合せ要問合せ

ご覧いただいたとおり、業務システムは「グループホームに特化したもの」「通所系に強いもの」「訪問系専門のもの」「障害福祉全般に幅広く対応するもの」と、大きく4つのタイプに分けることができます。

このあとの章では、事業種別ごとに各システムの特徴を詳しく解説していきます。以下の4つのカテゴリーに分けて紹介しますので、自施設のサービス形態に該当する項目から読み進めていただくのがおすすめです。

  • 入居・宿泊系(グループホーム)におすすめの業務システム
  • 通所・日中活動系(就労支援/生活介護/放デイ等)におすすめの業務システム
  • 訪問・在宅支援系(居宅介護/重度訪問)におすすめの業務システム
  • 障害福祉全般・複合事業所におすすめの業務システム

入居・宿泊系(グループホーム)におすすめの業務システム

グループホーム(共同生活援助)は、夜間支援や宿直シフトの管理、世話人さんによる日々の支援記録、入居者ごとの個別支援計画など、入居・宿泊系ならではの業務が発生します。そのため、シフト作成機能や支援記録の入力しやすさ、AI音声入力への対応など、現場スタッフの負担を軽減できる機能が揃ったシステムが向いています。

ここでは、グループホーム運営に強みを持つ3つの業務システムをご紹介します。

サービス名初期費用月額費用強み
ケア・オール要問合せ要問合せAI音声入力/支援記録・請求オールインワン
かべなしクラウド0円10,780円〜経費管理・送迎管理・電子サイン
しょーあっぷ0円利用者×1,100円シフト自動生成/1ヶ月無料試用

ケア・オール

ケア・オール

「ケア・オール」は、株式会社SANNが提供する障害者グループホーム専用の一括管理システムです。実際にグループホームを運営する会社が、現場目線で開発したという点が大きな特徴。アイコンをタップするだけのやさしい操作性で、ITに不慣れなスタッフでも安心して使えます。

最大の魅力は、AIを活用した音声メモ機能。スマートフォンに話しかけるだけで支援記録が作成できるため、忙しい現場でも記録の手間を大幅に削減できます。また、22項目以上のテンプレートを備えた支援記録、個別支援計画書、国保連請求、都加算・実費請求、シフト作成、勤怠管理まで、グループホーム運営に必要な機能がすべて1つのアプリに集約。介護サービス包括型・日中サービス支援型・外部サービス利用型といった様々な運営形態にも対応しています。

なお、IT導入補助金の対象ツール(経産省認定)でもあるため、導入コストを抑えたい事業所にもおすすめ。レセプト土日支援などサポート体制も手厚く整っています。

かべなしクラウド

かべなしクラウド

株式会社エス・エム・エスが提供する「かべなしクラウド」は、グループホームに加えて就労継続支援B型や放課後等デイサービスなど、幅広い障害福祉サービスに対応するオールインワン型の業務支援システムです。月額10,780円〜と比較的リーズナブルな価格設定でありながら、初期費用・サポート費用ともに0円で導入できる点が大きな魅力。

機能面では、個別支援計画や支援記録の作成、工賃・給与計算、送迎管理、勤怠管理、利用者請求まで標準搭載。特に電子サインに対応している点が特徴的で、紙ベースの管理からペーパーレス化への移行を強力にサポートしてくれます。スマホやタブレットからも記録を入力できるため、現場での運用もスムーズ。

新規開業を検討している事業所には、開業支援サービスも用意されています。許認可申請から事業所HPの作成まで、専属アドバイザーが無料でサポートしてくれるため、初めてグループホームを立ち上げる方にも心強いシステムです。

しょーあっぷ

しょーあっぷ

「しょーあっぷ」は、株式会社福祉アセットマネジメントが提供する、障害者グループホームに特化したクラウド型の運営・請求一括管理システムです。介護サービス包括型・日中サービス支援型・短期入所の請求管理業務に対応しており、グループホームの実務に必要な機能をひと通り備えています。

最大の特徴は、シフトの自動生成機能。スタッフの希望勤務日時を加味したシフトを自動で作成してくれるうえ、人員配置基準・看護職員配置基準を満たしているかどうかも一目で判断できます。運営指導(実地指導)対策としても役立つ機能です。

料金体系は利用者1名につき月額1,100円(税込)、上限は月額22,000円(税込)と、小規模事業所でも導入しやすい設定。初期費用も0円で、1ヶ月の無料試用期間もあるため、まずは試してみたいという方にもぴったりです。

通所・日中活動系(就労支援/生活介護/放デイ等)におすすめの業務システム

サービス名主な得意領域初期費用月額費用強み
カイポケ放デイ・児発・訪問介護0円15,000円〜開業支援・付帯サービス充実
LITALICO発達ナビ請求ソフト放デイ・児発特化要問合せ要問合せ児童福祉施設に特化した画面設計
HUG児発・放デイ・保育所等訪問支援・就労要問合せ33,000円〜個別支援計画の手順最適化
ポチパス就労支援特化0円5,000円〜工賃計算の柔軟性/中小法人向け

カイポケ

カイポケ

「カイポケ」は、株式会社エス・エム・エスが提供する業務システムで、児童発達支援や放課後等デイサービス、訪問介護など、幅広い福祉サービスに対応しています。メニューの流れに従って操作するだけで、計画書の作成や国保連請求に必要な各種様式の出力、利用者請求書の発行までスムーズに完了できる設計が特徴です。

大きな魅力は、初期費用0円で始められる手軽さと、無料でレンタルできるタブレットの提供。場所を選ばず作業できるため、現場での記録入力や利用者の出欠管理が大幅に効率化できます。児童の出欠やおやつなどの記録はタブレットから入力でき、請求データや連絡帳にも自動反映される仕組み。

さらに、給与計算機能や事業所ホームページ作成サービスなど、付帯サービスの充実度も特徴的。新規開業から運営後のサポートまで、ワンストップで支えてくれる業務システムです。

LITALICO発達ナビ for BUSINESS

LITALICO発達ナビ for BUSINESS

株式会社LITALICOが提供する「LITALICO発達ナビ for BUSINESS」は、児童発達支援・放課後等デイサービスといった児童福祉施設に特化した業務システムです。長年の児童福祉領域での知見を活かし、現場の業務フローに沿った画面設計が施されているのが大きな強み。

実績を入力するだけで、国保連への請求書や利用者への請求書・領収書など、給付費の請求に関わるあらゆる書類を簡単に作成可能。普段使い慣れたExcelで実績入力ができるため、サービスコードといった専門知識がなくても安心して扱えます。

別途提供されている記録ソフト「ポチパス」と連携することで、日々の支援記録から請求業務までを一気通貫で完結できる点も魅力。手入力による転記ミスやダブルチェックの手間を大幅に削減し、児童福祉施設特有の業務負担を効率化してくれる業務システムです。

HUG

HUG

「HUG」は、株式会社ネットアーツが提供する施設運営システムで、児童発達支援・放課後等デイサービス・保育所等訪問支援に加え、就労移行支援・就労継続支援B型にも対応しています。記録・家族連携・運営・請求まで、施設運営に必要な機能をワンストップで利用できるオールインワン型のシステム。

特に強みを発揮するのが、児童成長管理機能。児童一人ひとりの発達状況をスマホ・PC・タブレットなどから一目で確認でき、個別の状況に応じた療育につなげやすくなっています。オプションで脳バランサーキッズと連携することで、認知機能評価も可能。

管理面でも便利な機能が充実。更新が必要な児童を自動でリストアップしたり、モニタリングが必要な児童を1ヶ月前にアラートで知らせたりと、作成漏れやミスを防ぐ仕組みが整っています。複数拠点の運営にも対応するため、規模拡大を視野に入れた事業所にもおすすめです。

ポチパス

ポチパス

トラストバンク株式会社が提供する「ポチパス」は、通所系の障害福祉サービスに特化したかんたん記録と管理システムです。月額5,000円〜という導入しやすい価格帯と、就労支援の現場に寄り添った機能設計が特徴的。中小法人や小規模事業所にも、無理なく導入できる業務システムと言えます。

タブレットやスマートフォンからもいつでもどこでもアクセスでき、複数の職員が同時に対応できるのが大きな強み。音声入力にも対応しているため、現場での記録業務をスピーディに進められます。

工賃計算の柔軟性にも定評があり、事業所ごとに異なる工賃の計算方式にも対応可能。LITALICOの「かんたん請求ソフト」と連携すれば、日々の記録から請求業務まで一気通貫で完結できる仕組みも整っています。IT企業と障害福祉の現場が共同で創り上げた、現場目線のシステムです。

訪問・在宅支援系(居宅介護/重度訪問)におすすめの業務システム

サービス名主な対応初期費用月額費用強み
楽すけ訪問系特化(居宅介護・重度訪問・行動援護・同行援護)29,800円年45,600円パッケージ買切/30種類の帳票出力
介舟ファミリー訪問・通所兼業/障害福祉・介護福祉両対応55,000円16,500円〜訪問・通所双方に強い
ケアマザー居宅介護・重度訪問介護・行動援護・同行援護要問合せ要問合せ介護保険版との連携/60日間無料体験

楽すけ

楽すけ

ニップクケアサービス株式会社が提供する「楽すけ」は、障害福祉の訪問系サービス(居宅介護・重度訪問介護・行動援護・同行援護)に特化した請求ソフトです。1日あたり125円という安心の料金体系で、訪問系事業所にとってコストパフォーマンスに優れた選択肢となっています。

最大の特徴は、パッケージ買い切り型である点。初期費用29,800円と年間保守サポート料45,600円のみで、月額固定費を抑えながら長期的に使い続けられます。法改正に伴うバージョンアップ費用も保守料に含まれているため、追加料金が発生する心配もありません。

請求書作成でよく使う品目や料金はテンプレート化できるため、毎月の請求業務もスピーディに進められます。30種類以上の帳票出力にも対応しており、訪問系事業所の事務作業を幅広くサポート。シンプルで使いやすいシステムを求める事業所にぴったりです。

介舟ファミリー

介舟ファミリー

株式会社日本コンピュータコンサルタントが提供する「介舟ファミリー」は、もうすぐ30年の販売実績と17,000以上の導入実績を誇る、訪問・通所兼業に対応した総合型の業務システムです。介護保険と障害福祉の両制度に対応しており、複数のサービスを展開する事業所にも幅広く活用できる安定感が魅力。

基本的な請求や記録の機能に加え、利用者の口座振替・入金管理、ヘルパーのスケジュール管理、給与計算まで、ひとつのシステムでカバー可能。送迎管理機能を使えば、デイサービスの乗車割やルート作成もスムーズに行えます。

料金体系は、簡易版で月額5,500円〜、標準版で月額16,500円〜と、ニーズに合わせて選択可能。タブレット入力にも対応しており、入力された情報はリアルタイムでシステムに反映されるため、現場と事務の連携もスムーズに保てます。訪問系から通所系まで複合的にサービスを提供する事業所にとって、頼れる業務システムです。

ケアマザー

ケアマザー

株式会社ノエシスが提供する「ケアマザー」は、居宅介護・重度訪問介護・行動援護・同行援護といった訪問系サービスに対応した請求ソフトです。介護請求ソフトを本体として、障害福祉サービス事業者版では幅広い請求機能が利用できる構成となっています。

最大の魅力は、60日間という長期の無料体験期間。じっくり試したうえで導入を判断できるため、システム選びで失敗したくない事業所にもおすすめです。介護保険版との連携が取れる点も特徴的で、介護保険サービスと障害福祉サービスを併用するケースに対応しやすい設計に。

公式ホームページでは、出力できる帳票のサンプルも閲覧可能。導入後の業務イメージを事前にしっかり把握できるため、ベンダーへの問い合わせ前にも参考にしやすい仕組みです。訪問系事業に必要な機能を、コストパフォーマンスよく揃えたい事業所にぴったりの業務システムと言えます。

障害福祉全般・複合事業所におすすめの業務システム

サービス名主な対応事業初期費用月額費用強み
ノウビー(knowbe)障害福祉全般0円要問合せ請求業務のミス削減特化/月単位契約
ほのぼのmore障害福祉全般要問合せ要問合せ自治体独自様式対応/パッケージ・クラウド両対応
ワイズマン障害福祉全般要問合せ要問合せ医療・介護・福祉の総合展開/大手安定

ノウビー

ウビー(knowbe)

株式会社ノウビーが提供する「ノウビー(knowbe)」は、累計利用者数22万人以上を誇る、障害福祉サービス事業所に特化したクラウド型業務システムです。利用継続率99%という高い満足度を実現しており、多くの事業所で長く愛用されている実績が大きな安心材料となっています。

最大の強みは、請求業務のミス削減に特化した設計。実績、請求、記録がすべて連動しているため、データの照合作業が不要に。蓄積した利用実績をもとに、国保連や利用者への請求書類をワンクリックで作成できます。エラー通知やアラート機能で過誤返戻のリスクを事前に軽減できる点も心強いポイント。

初期費用無料、月単位の契約も可能と、導入のハードルが低いのも魅力。加算や報酬改定にも無料でバージョンアップ対応してくれるため、ランニングコストも予測しやすくなっています。記録業務、請求業務、工賃計算まで一元化したい障害福祉事業所におすすめです。

ほのぼのmore

ほのぼのmore

NDソフトウェア株式会社が提供する「ほのぼのmore」は、障害福祉サービスの幅広い業務をトータルサポートする業務システムです。利用者情報から請求データ、記録や個別支援計画まで、すべてのデータが連動する一気通貫型の設計が特徴。複数種別の福祉サービスを展開している法人にも対応しやすくなっています。

最大の強みは、計画書作成における自治体独自様式への対応力。5方式のアセスメントに対応しており、市町村独自の様式や法人独自のフォーマットにも柔軟に応じられます。タブレットでの記録や音声入力にも対応しているため、現場での記録業務を効率化したい事業所にも向いています。

導入形態は、クラウド型とオンプレミス型(事業所内サーバーへの設置)の両方から選択可能。事業所のセキュリティポリシーやIT環境に合わせて選べる柔軟性も魅力です。2025年10月から開始された就労選択支援にも対応予定となっており、就労系サービスの集約管理にも適しています。

ワイズマン

ワイズマン

株式会社ワイズマンが提供する障害者施設向け介護ソフトは、「医療」「介護・福祉」「医療・介護連携」の3つのソリューションをワンストップで展開する大手ベンダーによる業務システムです。安定した運営基盤と充実したサポート体制が、長く使い続ける事業所から高い評価を得ています。

機能面では、請求から入金まで一括管理できる利便性が魅力。利用料や自立支援給付費は、入力情報をもとに自動計算されるため、計算ミスを防ぎながら請求業務を進められます。記録業務でも、1度入力するだけで「ケース記録」「業務日誌」「バイタル」に転記できるため、大幅な業務効率化が可能。

サポート体制の充実度も大きな特徴で、導入サポート、操作サポート、トラブルサポートと、きめ細やかな対応に定評があります。全国の支店スタッフによる訪問サポートも受けられるため、導入時の不安要素もしっかり解消できる安心感が魅力。大規模法人や複合事業を展開する事業所にも、長期的に信頼して使える業務システムです。


【事業種別 × 規模別】自施設に合う業務システムマトリクス

「自分の施設にはどのシステムが合うのだろう?」と迷ったときに役立つのが、事業種別と施設規模をかけ合わせた選び方の視点です。同じ事業種別であっても、利用者30名以下の小規模事業所と、100名近い中規模事業所では、必要な機能の幅も、コスト感も大きく変わってきます。

たとえば小規模事業所では、月額費用を抑えつつ最低限の請求・記録機能が揃っているシステムが向いています。一方、中規模事業所になると、複数拠点の一元管理や、職員シフト管理、給与計算、上限管理など、より幅広い機能が求められる傾向に。

下の表では、事業種別ごとに小規模・中規模それぞれに適したシステムを整理しました。あくまで一般的な傾向を踏まえたおすすめですので、最終的には自施設の運営方針や予算と照らし合わせて選ぶようにしましょう。

事業種別小規模(利用者30名以下)中規模(利用者31〜100名)
グループホームしょーあっぷ/かべなしクラウドケア・オール/ほのぼのmore
就労継続支援(A型・B型)ポチパス/かべなしクラウドHUG/ノウビー
生活介護かべなしクラウド/ノウビーほのぼのmore/ワイズマン
児童発達支援・放デイLITALICO発達ナビ for BUSINESS/カイポケHUG/カイポケ
居宅介護・訪問介護・重度訪問介護楽すけ/ケアマザー介舟ファミリー/カイポケ

それでは、各事業種別ごとに、なぜそのシステムが小規模・中規模に向いているのかを順に見ていきましょう。

グループホーム

小規模グループホームには、利用者数に応じた従量課金の「しょーあっぷ」や、月額10,780円〜と低コストで導入できる「かべなしクラウド」がフィット。どちらも初期費用0円で始められるため、立ち上げ間もない事業所でも気軽に導入できます。

中規模になると、複数拠点・複数ユニットの一元管理や、AI音声入力で記録業務を効率化できる「ケア・オール」、自治体独自様式にも対応する「ほのぼのmore」など、運営の幅を支えてくれる機能性の高いシステムが頼りになります。

就労継続支援(A型・B型)

就労継続支援では、利用者ごとの工賃・給与計算が業務の中心。小規模事業所なら、月額5,000円〜の「ポチパス」や、工賃計算にも対応する「かべなしクラウド」がコスト面でもおすすめです。

中規模事業所では、個別支援計画の運用フローが整っている「HUG」や、累計利用者数22万人以上の実績を持つ「ノウビー(knowbe)」など、業務効率化と請求ミスの削減に強みを持つシステムが選択肢に入ります。

生活介護

生活介護事業所では、日々の支援記録と請求業務の連携がポイント。小規模事業所であれば、オールインワン型の「かべなしクラウド」、もしくは請求業務のミス削減に特化した「ノウビー」が手堅い選択になります。

中規模になると、5方式のアセスメントに対応し計画書のカスタマイズ性が高い「ほのぼのmore」や、サポート体制が手厚く長年の導入実績を誇る「ワイズマン」など、運営規模が大きくなっても安定して使えるシステムが向いています。

児童発達支援・放デイ

児童系サービスでは、保護者連絡や送迎管理など、独自の業務が発生します。小規模事業所なら、児童福祉施設に特化した画面設計の「LITALICO発達ナビ for BUSINESS」、開業支援サービスも充実した「カイポケ」が使いやすいでしょう。

中規模事業所になると、児童一人ひとりの発達状況を見える化できる「HUG」が頼れる存在に。複数拠点の運営にも対応するため、規模拡大を視野に入れた事業所にもぴったりです。「カイポケ」もタブレット無料レンタルや給与計算など、機能の幅広さで中規模事業所のニーズに応えてくれます。

居宅介護・訪問介護・重度訪問介護

訪問系事業所では、ヘルパーのスケジュール管理や移動の効率化が大切。小規模事業所であれば、買い切り型でランニングコストを抑えられる「楽すけ」、60日間の無料体験で導入リスクを下げられる「ケアマザー」がスタートしやすい選択肢です。

中規模事業所では、訪問・通所どちらも一元管理できる「介舟ファミリー」が定番。30年近い販売実績と17,000以上の導入実績を持ち、口座振替・入金管理・給与計算まで1つのソフトでカバーできるのは大きな安心材料です。「カイポケ」も訪問介護に対応しており、付帯サービスの充実度で選ばれています。


ここまでで、事業種別と規模別の組み合わせから、自施設に合う業務システムの大まかな絞り込みができたかと思います。次の章では、こうしたシステム選びで失敗しないためのチェックポイントを、より具体的に掘り下げて解説します。


障害者施設の業務システムでできることと「障害福祉ソフト」との違い

業務システムの導入を検討していると、「障害福祉ソフト」という言葉も頻繁に目にすると思います。一見すると同じものを指しているように感じますが、実はカバーする範囲に明確な違いがあるのをご存知でしょうか。

ここでは、障害者施設向けの業務システムでできることを4つの視点から整理しつつ、「障害福祉ソフト」との違いについても解説していきます。それぞれの特徴を理解することで、自施設に必要なのが請求中心のシンプルなソフトなのか、運営全体をカバーする業務システムなのかを判断しやすくなるはずです。

業務システムで「国保連請求」を自動化が可能

障害者施設の事務作業の中でも、特に負担が大きいのが毎月の国保連請求業務。利用実績の集計、加算項目の確認、明細書の作成、伝送と、毎月1日〜10日の請求期間に作業が集中するため、担当者の残業も増えがちです。

業務システムを導入すれば、こうした請求業務の大部分を自動化できます。日々入力した利用実績データをもとに、請求に必要な書類がワンクリックで生成され、加算・減算の計算もシステムが自動で行ってくれるという仕組み。

さらに、受給者証の有効期限切れや上限管理対象者の見落としなど、過誤返戻につながりやすいミスをアラートで通知してくれる機能も搭載されているシステムが多くあります。これにより、毎月の請求業務にかかる時間を大幅に短縮でき、返戻リスクの低減にも貢献。実地指導や監査の際にも、過去データを正確に呼び出せるのは大きな安心材料です。

業務システムなら「支援記録・個別支援計画」をデジタル化できる

紙のファイルで管理している支援記録や個別支援計画は、検索性の低さや保管スペースの確保など、運営上の課題が少なくありません。「あの利用者さんの先月の記録、どこに挟んだっけ」と探し回った経験のある方も多いのでは。

業務システムでは、こうした記録類をすべてデジタル化して一元管理できます。スマートフォンやタブレットからその場で記録を入力できるため、後から事業所に戻って手書きで清書する手間は不要に。最近のシステムでは、AI音声入力に対応しているものも増えており、話しかけるだけで支援記録の下書きが作成される機能を備えたサービスも登場しています。

個別支援計画の作成も、テンプレートや過去データからの引用機能で大幅に効率化が可能。アセスメントから計画書、モニタリング報告書まで連動して作成できるため、PDCAサイクルもスムーズに回せるようになります。

業務システムは「現場の情報共有」を一元化できる

「夜勤明けの世話人さんから日勤スタッフへの申し送り」「サビ管(サービス管理責任者)からヘルパーへの指示」「家族からの連絡事項」など、障害者施設では多様な情報がやり取りされています。これらが紙のノートや口頭、個別のLINEなど、バラバラの手段で共有されていると、情報の取りこぼしや伝達ミスが発生しがちです。

業務システムを活用すれば、こうした現場の情報共有を1つのプラットフォームに集約できます。利用者ごとのタイムラインで、日々の様子・バイタル・服薬状況・申し送り事項がまとまって表示されるため、誰が見ても状況を正確に把握しやすくなるのが大きなメリット。

クラウド型のシステムなら、複数拠点・複数職種のスタッフがリアルタイムで情報を共有でき、利用者の急な体調変化にも素早く対応できる体制が整います。家族との連絡帳機能を備えたシステムもあり、保護者との信頼関係構築にも役立ちます。

「勤怠・シフト・送迎」まで施設運営全体を効率化も

近年の業務システムは、請求や記録だけでなく、施設運営全体をカバーする方向に進化しています。具体的には、職員の勤怠管理、シフト作成、送迎ルートの最適化、給与計算、入金管理、会計連携など、運営に関わるあらゆる業務を1つのシステムで完結できるようになってきました。

特にグループホームでは、夜勤・宿直を含む複雑なシフト作成が運営の悩みのタネ。シフト自動生成機能を備えたシステムなら、スタッフの希望勤務日時を反映しながら、人員配置基準を満たしたシフトを自動で組んでくれます。

訪問系サービスでも、ヘルパーの移動経路を考慮したスケジュール調整や、訪問実績から給与計算までの連動など、業務の流れ全体を効率化できる機能が充実。複数の小さなツールを使い分ける必要がなくなり、データの二重入力や転記ミスも防げます。

「障害福祉ソフト」は請求中心、「業務システム」は施設運営全体までカバー

ここまで紹介してきた機能の中で、どこまでをカバーするかが「障害福祉ソフト」と「業務システム」の大きな違いです。両者の特徴を表で比較してみましょう。

項目障害福祉ソフト(狭義)業務システム(広義)
主な対応業務国保連請求・支援記録・個別支援計画左記+勤怠/シフト/送迎/申し送り/情報共有
想定する利用者主に事務職員・サビ管事務職員・現場スタッフ・管理者全員
業務効率化の範囲請求・記録業務の効率化施設運営全体の効率化
代表的なサービス例楽すけ/ケアマザー(請求特化型)かべなしクラウド/介舟ファミリー(オールインワン型)

「障害福祉ソフト」と呼ばれるサービスは、主に国保連請求や支援記録など、事務職員・サビ管が日々行う業務の効率化に焦点を当てたもの。低コストで導入できるものが多く、まずは請求業務だけでも自動化したい、という事業所にぴったりです。

一方の「業務システム」は、現場スタッフから管理者まで、施設に関わる全員が使うことを想定して設計されています。請求業務はもちろん、勤怠管理やシフト作成、送迎管理、情報共有まで含めた施設運営全体の効率化が可能。事業規模が大きくなるほど、また複数事業を展開している法人ほど、業務システムのメリットを実感しやすくなります。

ただし、最近では両者の境界線が曖昧になりつつあり、「障害福祉ソフト」と名乗っていても、業務システムに近い幅広い機能を備えたサービスも増えています。本記事でも、こうした最新の傾向を踏まえて両者をまとめて「業務システム」として扱っています。自施設の課題と照らし合わせながら、必要な機能の範囲を見極めることが、後悔しないシステム選びの第一歩となります。


事業種別ごとの業務システム選定ポイント

ここまで様々な業務システムを紹介してきましたが、「どの機能を重視すべきか」は事業種別によって大きく異なります。グループホームと放課後等デイサービスでは、日々の業務の中身も、求められる機能もまったく違うのが実情です。

そこでこの章では、5つの主要な事業種別ごとに「これだけは押さえておきたい」というシステム選定ポイントを解説していきます。自施設の事業種別に該当する項目を中心に、確認してみてください。

選定ポイントを整理する事業種別は以下の5つです。

  • グループホーム
  • 就労継続支援
  • 生活介護
  • 児童発達支援・放デイ
  • 居宅介護・重度訪問

グループホームはシフト管理・夜勤管理ができるか

グループホーム運営で最も頭を悩ませるのが、シフト作成と夜勤管理。日中サービス支援型なら24時間、介護サービス包括型でも夜間支援員の配置が必要となるため、スタッフの希望勤務日時と人員配置基準を両立させたシフト組みは、管理者にとって大きな負担となります。

選定の際にチェックすべきポイントは、シフト自動生成機能の有無。スタッフの希望シフトを取り込んで、配置基準を満たすシフトを自動作成してくれる機能があれば、シフト作成にかかる時間を大幅に削減できます。「しょーあっぷ」のように、人員配置基準を満たしているか一目で判断できる機能があれば、運営指導対策としても心強い味方に。

加えて、夜勤帯の支援記録をスマホから手軽に入力できるか、世話人さん間での申し送りがスムーズにできるかも重要なポイント。AI音声入力に対応した「ケア・オール」のようなシステムなら、夜勤中の限られた時間でも記録業務の負担を抑えられます。

入居者の通院記録、服薬管理、面会記録など、グループホーム特有の記録項目に対応しているかも、導入前にしっかり確認しておきましょう。

就労継続支援は工賃管理・出欠管理が可能か

就労継続支援A型・B型では、利用者ごとの工賃や賃金の計算が事業運営の核となる業務です。時間給・日給・出来高・歩合制など、事業所ごとに異なる工賃の計算方式に柔軟に対応できるかが、システム選びの大きな分かれ目となります。

具体的にチェックしたいのは、作業実績に基づいた工賃の自動計算機能、月次の支払明細の出力機能、利用者ごとの作業時間集計機能など。「ケア・オール」や「ノウビー」のように、タブレット型タイムカードでの出退勤管理から工賃計算までを一気通貫で行えるシステムだと、現場の手間が大きく減ります。

出欠管理も忘れてはならないポイント。送迎の有無、食事提供、欠席時の対応など、日々の出欠状況が請求業務にも直結するため、簡単に記録・集計できる仕組みが必要です。特にA型では雇用関係に基づく労務管理も発生するため、勤怠管理機能との連携もあわせて確認しておくと安心。

2025年10月から開始された就労選択支援への対応状況も、これから施設を立ち上げる方は要チェックです。

生活介護は個別支援計画・モニタリングに強いか

生活介護事業所では、重度の障害をお持ちの方を含め、利用者一人ひとりに合わせたきめ細やかな支援計画が求められます。そのため、アセスメント・個別支援計画・モニタリング・評価という一連のPDCAサイクルをスムーズに回せるシステムを選ぶことが重要です。

選定のポイントは、アセスメントシートのテンプレートが充実しているか、計画書からモニタリング報告書への連動がスムーズか、過去の計画書を簡単に複写・引用できるかといった点。「ほのぼのmore」のように、複数のアセスメント方式に対応しているシステムなら、自治体や法人独自の様式にも柔軟に対応できます。

日中活動の記録も大切なポイント。食事・入浴・排泄といった日常生活動作の支援内容や、医療的ケアの記録など、生活介護ならではの記録項目を効率的に入力できるかをチェックしましょう。タブレット入力や音声入力に対応していると、現場での記録負担を大幅に減らせます。

また、家族や相談支援事業所との情報共有もスムーズに行える仕組みがあると、より質の高い支援につなげやすくなります。

児童発達支援・放デイは送迎管理・保護者連絡がやりやすいか

児童系サービスでは、児童一人ひとりの送迎管理と、保護者との密なコミュニケーションが日々の業務の中心。学校・自宅・事業所間の送迎ルートを毎日組み直す必要があり、ここの効率化が運営の質を大きく左右します。

選定の際は、送迎管理機能の使いやすさを必ず確認しましょう。乗降場所の地図表示、ルート最適化、送迎車両ごとの乗車割り当てなど、現場で使いやすい機能が揃っているかどうかが鍵となります。「カイポケ」では、児童の出欠や乗降記録をタブレットから簡単に入力でき、請求データへの自動反映も可能。

保護者連絡の機能も、児童系サービスでは特に重要です。連絡帳をデジタル化することで、紙の連絡帳のやり取りに伴う紛失リスクや書き忘れを防げます。「Simple Case」のように連絡帳アプリと連動できるシステムや、「HUG」のように児童成長管理機能を備えたサービスなら、保護者の安心感も高まるでしょう。

加えて、児童発達支援・放デイ特有のアセスメントや個別支援計画書の作成に対応しているか、療育内容の記録がしやすいかも、忘れずチェックしておきたい項目です。

居宅介護・重度訪問はヘルパースケジュール・実績入力がしやすいか

居宅介護や重度訪問介護といった訪問系サービスでは、ヘルパーごとのスケジュール管理と、訪問先での実績入力のスムーズさが業務効率を左右します。1日に複数の利用者宅を回るヘルパーにとって、スマートフォンから簡単に記録できる仕組みは必須と言えます。

選定の際にチェックしたいのは、ヘルパーごとのシフト管理機能、訪問予定の一覧表示、利用者宅でのリアルタイム実績入力、GPSによる訪問記録の自動化など。「介舟ファミリー」のようにヘルパーのスケジュール・実績・給与計算まで連動できるシステムなら、訪問系特有の煩雑な業務を大幅に効率化できます。

重度訪問介護では、長時間の連続支援が発生するため、勤務時間の正確な記録や、支援内容の細かな記録が必要となります。サービスコードの自動判定機能や、移動介護・通院介助といった加算項目への対応も、確認しておきたいポイント。

また、訪問系では介護保険サービスと障害福祉サービスを併用するケースも多いため、「カイビズプラットフォーム」や「ケアマザー」のように両制度に対応したシステムを選ぶと、複合的なサービス提供にも対応しやすくなります。


業務システム導入の費用感と補助金の活用

業務システム導入を検討するうえで、避けて通れないのが「費用」の問題。月額料金や初期費用がどれくらいかかるのか、運営コストに見合うのか、不安に感じている方も多いはずです。

ここでは、障害者施設向け業務システムの一般的な費用相場と、導入コストを大きく抑えられるIT導入補助金の活用方法について解説していきます。

業務システムの費用相場は月額1万円〜3万円が中心

障害者施設向けの業務システムは、料金体系もサービスによって様々ですが、月額費用の相場は1万円〜3万円程度が中心となっています。本記事で紹介した13のシステムを見ても、月額1万円台から始められるものが多く、機能の充実度に応じて費用が変動する傾向に。

初期費用については、クラウド型のシステムを中心に「0円」で導入できるサービスが増えてきています。「かべなしクラウド」「カイポケ」「ノウビー」など、初期費用なしで始められるシステムも多く、導入のハードルは年々下がってきている状況。

一方で、「楽すけ」のような買い切り型のパッケージソフトは、初期費用が29,800円程度かかるものの、月額換算では3,800円程度と比較的安価。長期的に同じシステムを使い続ける予定であれば、トータルコストを抑えられる選択肢にもなります。

費用を比較する際に気をつけたいのは、月額料金に含まれる機能の範囲と、利用者数・職員数による課金体系の違い。「しょーあっぷ」のように利用者1名あたりの従量課金制のシステムもあれば、「Simple Case」のようにオプション機能ごとに追加料金が発生するタイプもあります。見積もりを取る際は、自施設の規模感を伝えたうえで、トータルでいくらかかるかを明確にしておくことが大切です。

なお、サポート費用や法改正対応費用が別途必要となるシステムもあるため、ランニングコスト全体で比較するようにしましょう。

IT導入補助金を活用すれば最大50〜75%のコスト削減も

「業務システムを導入したいけれど、初期費用やランニングコストが負担になる」という事業所には、IT導入補助金の活用がおすすめです。IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者がITツールを導入する際の経費を、国が一部補助してくれる制度のこと。

障害者施設も対象となるケースが多く、補助率は最大で50〜75%にも達するため、うまく活用すれば数十万円規模のコスト削減も可能です。本記事で紹介した「ケア・オール」のように、経産省認定のIT導入補助金対象ツールとして登録されているシステムもあり、こうしたサービスを選べば申請手続きもスムーズに進められます。

ただし、IT導入補助金には申請期間や対象要件、必要書類など押さえておくべきポイントが多くあります。「どのシステムが補助金の対象になるのか」「いつまでに申請すればよいのか」「どんな書類を準備すべきか」といった具体的な疑問については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

【2026年版】福祉施設でもIT導入補助金は活用できる?対象条件・補助額・申請の流れを解説!

補助金の活用は、導入のハードルを大きく下げてくれる強い味方。ぜひ自施設での活用可能性を、システム選びとあわせて検討してみてください。


業務システム選びに関するよくある質問

業務システムの導入を検討する中で、運営者の方からよくいただく質問をまとめました。導入前の不安や疑問の解消に、ぜひお役立てください。

Q1. ITが苦手なスタッフでも使えますか?

A. 操作性とサポート体制が手厚いサービスを選べば、ITが苦手なスタッフでも問題なく使えます。最近の業務システムは、LINE感覚で直感的に操作できる画面設計が主流。スマホ・タブレット対応のサービスが多く、現場スタッフも普段使いの感覚で扱えるようになっています。

導入時のZoom説明会、操作動画マニュアル、24時間チャットサポートを提供するサービスを選ぶと、スタッフが困ったときにすぐ相談できる体制が整います。可能であれば無料トライアルで現場スタッフが実際に触ってから、本契約を判断するのがおすすめ。実際の使用感は、デモ画面を見るだけではわからないものです。

Q2. 既存の会計ソフトや給与計算ソフトと連携できますか?

A. 多くの業務システムは、CSV出力で外部ソフトとの連携が可能です。ただし、API連携(システム同士が自動でデータをやり取りする仕組み)の有無はサービスによって異なるため、事前確認が必要となります。

国保連請求データのCSV出力は標準対応のサービスが大半。弥生給与やマネーフォワードといった給与計算ソフトとの連携については、CSV出力経由が現在の主流です。既に使用している会計ソフトや給与計算ソフトがある場合は、ベンダーへのヒアリング時に「具体的にどのソフトと、どのような形で連携できるか」を必ず確認しておきましょう。

Q3. 監査対応はスムーズになりますか?

A. 業務システムを導入することで、監査対応の書類整備にかかる工数は大幅に削減できます。支援記録、個別支援計画、モニタリング報告書がデジタル上で一元管理されるため、監査時に必要な書類をすぐに提示できる体制が整うのがメリット。

サービスによっては、書類のロック機能を搭載しているものもあり、データの改ざんリスクの低減にもつながります。過去の記録の検索・閲覧もスムーズになり、実地指導の際にも「あの書類はどこだっけ」と慌てる必要がありません。日々の記録を確実に残しておくことが、結果として監査対応の負担軽減につながります。

Q4. 2026年度の報酬改定に対応していますか?

A. 主要な業務システムは、ベンダー側で2026年度の報酬改定に自動対応しています。加算要件の変更や基本報酬の見直しなどは、システムアップデートで自動的に反映されるため、施設側での個別対応は基本的に不要。

ただし、サービスによっては法改正対応のアップデートが追加費用となるケースもあるため、契約前の確認が欠かせません。特にパッケージ買い切り型のソフトは、法改正対応で別途費用が発生する場合が多い点に注意が必要です。クラウド型のサービスであれば、月額料金に法改正対応も含まれているケースが多く、ランニングコストの予測も立てやすくなります。

Q5. データ移行は自分たちで行う必要がありますか?

A. ベンダー側のデータ移行サポートの有無や対応範囲は、サービスによって大きく異なります。既存のExcelや他社ソフトからのデータ移行を無償で代行してくれるサービスもあれば、自施設で移行作業を行う必要があるサービスもあるのが実情です。

データ移行の手間は、導入を進めるうえで最大のハードルの一つになりやすいポイント。利用者情報、職員情報、過去の支援記録など、移行すべきデータは膨大になるため、ベンダーサポートの有無は契約前に必ず確認しておきましょう。これはシステム選定の重要な判断軸となります。

Q6. 無料トライアルだけで判断できますか?

A. 無料トライアルは選定の重要な判断材料となりますが、それだけで決めずに「現場スタッフの操作感」「サポート体制」「契約条件」も含めて総合的に判断することが大切です。

特に見落としがちなのが、トライアル後の解約条件や違約金の有無。長期契約が前提のサービスの場合、想定と違ったときに切り替えが難しくなるリスクもあります。最低契約1ヶ月・月単位解約可のサービスなら、トライアル後の本契約でも実際の運用を続けながら判断できるため、リスクを抑えてシステム導入を進められます。

複数のサービスを比較する際は、料金や機能だけでなく、こうした契約条件まで含めて吟味するのが、後悔しないシステム選びのコツです。

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